X(旧Twitter)を利用していると、意図しない相手の「おすすめユーザー」に自分のアカウントが表示され、困惑した経験を持つ方は少なくありません。

知人や友人にアカウントを特定されたくない、あるいは匿名性を保ちたいと考えているユーザーにとって、このレコメンド機能はプライバシー上の懸念事項となります。

Xには、自分のアカウントが他者の画面に「おすすめ」として露出するのを抑制するための設定が複数用意されています。

本記事では、プライバシーを保護し、周囲に知られずにXを活用するための具体的な設定手順について詳しく解説します。

「おすすめユーザー」に表示される仕組みとは

Xのアルゴリズムは、ユーザー同士の接点をさまざまな角度から分析し、関連性が高いと判断したアカウントを自動的に提案します。

この仕組みには、スマートフォンの連絡先データ、位置情報、共通のフォロワー、そして過去の閲覧履歴などが複雑に関係しています。

特に、スマートフォンの電話帳をXと同期している場合、その連絡先に登録されているユーザーの画面には自分のアカウントが表示されやすくなります。

また、メールアドレスや電話番号を照合することで、現実世界の知り合いを優先的に結びつける処理が行われています。

プライバシーを重視するのであれば、これらの「つながりの手がかり」を一つずつ遮断していく作業が必要不可欠です。

見つけにくくするための基本設定:照合の無効化

まずは、最も直接的な原因となる「メールアドレス」や「電話番号」による検索を無効化しましょう。

デフォルトの状態では、あなたの連絡先を知っている人がX上であなたを検索したり、おすすめに表示させたりすることが許可されています。

メールアドレスと電話番号の照合をオフにする手順

設定を変更するには、まずホーム画面のアイコンから「設定とサポート」を選択し、さらに「設定とプライバシー」へと進みます。

次に、一覧の中から「プライバシーと安全」をタップしてください。

その中にある「見つけやすさと連絡先」という項目を開きます。

ここで、「メールアドレスの照合を許可する」と「電話番号の照合を許可する」の2つのチェックボックスを確認してください。

これらのチェックを外すことで、他人があなたの連絡先データを利用してあなたを探し出すことができなくなります。

これだけで、知り合いの「おすすめユーザー」に表示される確率は大幅に低下します。

アドレス帳の同期設定を解除・削除する

過去に一度でもスマートフォンのアドレス帳をXにアップロードしたことがある場合、そのデータはサーバーに蓄積されています。

たとえ現在の設定で照合をオフにしても、過去のデータがレコメンドに影響を与え続ける可能性があります。

アドレス帳の同期を解除する方法

先ほどの「見つけやすさと連絡先」の設定画面を再度確認してください。

項目内にある「アドレス帳の連絡先を同期する」がオンになっている場合は、すぐにオフへと切り替えましょう。

このスイッチをオフにすることで、今後新しく追加した連絡先がXに共有されるのを防ぐことができます。

蓄積された連絡先データの削除

さらに重要なのが、「すべての連絡先を削除」を実行することです。

同じ画面内にある「すべての連絡先を削除」というリンク、またはボタンをタップしてください。

これにより、Xのサーバー上に保存されていたあなたの連絡先情報が完全に消去されます。

この操作を行わない限り、過去のつながりに基づいた「おすすめ」が行われるリスクが残りますので、必ず実行するようにしてください。

パーソナライズとデータのカスタマイズを制限する

Xはユーザーの挙動を追跡し、興味関心に基づいたおすすめを表示するためにさまざまなデータを収集しています。

これらの設定も制限しておくことで、より強固なプライバシー保護が可能になります。

データの共有設定を見直す

「プライバシーと安全」のメニュー内にある「データの共有とカスタマイズ」セクションを確認しましょう。

ここにある「広告のカスタマイズ」や「推測されるアイデンティティに基づいたカスタマイズ」を無効化します。

これらの設定をオフにすることで、Xがあなたの外部サイトでの行動を追跡し、それを「おすすめ」の精度向上に利用することを防げます。

結果として、あなたの活動範囲が特定されにくくなり、他者の画面への露出を抑えることにつながります。

アカウントの非公開化(鍵垢)の検討

「おすすめユーザー」への表示を物理的にゼロにしたい場合、最も確実な方法はアカウントを非公開にすることです。

いわゆる「鍵垢(かぎあか)」と呼ばれる状態にすることで、あなたのツイートやプロフィールは承認したフォロワー以外には見えなくなります。

非公開アカウントは、アルゴリズムによる「おすすめ」の対象から原則として除外されます。

ただし、フォローリクエストを送る際などは相手にアカウントの存在が知られるため、完全に消えるわけではない点に注意してください。

不特定多数との交流よりも、特定少数の親しい相手とのコミュニケーションを優先する場合は、この設定が最適解となります。

ブラウザ版とアプリ版での設定の差異

Xの設定は、利用しているデバイスによって表示形式が若干異なる場合があります。

基本的にはアプリ版で設定を行えばアカウント全体に反映されますが、稀に反映にラグが生じることがあります。

設定を確実にするために、以下の表を参考に各環境での項目名を確認してください。

項目名iOS/Androidアプリ版Webブラウザ版
基本メニュー設定とサポート > 設定とプライバシーもっと見る > 設定とプライバシー
プライバシー設定プライバシーと安全プライバシーと安全
連絡先同期見つけやすさと連絡先見つけやすさと連絡先
データ収集制限データの共有とカスタマイズデータの共有と広告の設定

ブラウザ版でしか操作できない詳細な広告設定なども存在するため、一度はPCなどのブラウザからも設定を見直すことを推奨します。

追加の対策:ユーザーのブロックとミュート

特定の相手に自分のアカウントを見つけられたくない場合は、予防的にその相手をブロックすることも有効です。

相手をブロックすると、その相手の画面にあなたの「おすすめユーザー」が表示されることはありません。

また、相手があなたの電話番号やメールアドレスを連絡先に登録していても、ブロックによってつながりが強制的に遮断されます。

どうしても「この人だけには知られたくない」という対象がいる場合は、個別のブロック機能を併用してください。

プライバシー保護をさらに強化するための注意点

設定を完璧に整えたとしても、日常の投稿内容から身元が特定されるリスクは残ります。

例えば、近所の風景写真や、特定の店舗、学校、職場に関する情報を投稿すると、それを見た知人に特定される可能性があります。

また、プロフィール文に他SNSと同じIDを使用したり、同じアイコン画像を使ったりすることも避けるべきです。

「画像検索」や「ID検索」によって、他サービス経由でXのアカウントが紐付けられてしまうからです。

システム上の設定変更と併せて、投稿内容という「運用の側面」からもプライバシー意識を高めることが重要です。

まとめ

X(旧Twitter)で自分のアカウントを「おすすめユーザー」に表示させないためには、システムの設定を正しく理解し、適切に変更することが不可欠です。

特に、「メールアドレスと電話番号の照合」を無効化し、「連絡先の同期」を解除・削除することが、最大の防御策となります。

また、広告のカスタマイズ設定をオフにすることで、不要なデータ収集を抑え、より安全なSNS環境を構築できます。

プライバシーは一度損なわれると取り戻すのが難しいため、定期的に設定画面をチェックする習慣を身につけましょう。

本記事で紹介した手順を参考に、あなたのプライバシーを守りながら、安心してXを活用してください。